こんばんは!
やっとネットにつながりました。
よかったですー
調子乗って甘陸書いてみました。
ちょー久しぶりです。
自分であれですけど、癒されました。
最近ですが、昨今のニュースを見てマジ泣きしました。
陛下のあの引見問題をみて、国の誇りをきずつけられるってこういうことなのかと・・・・・
そして、国を動かすものはまったくそうは感じていないみたいですね・・・・・
日本はどうなっちゃうのでしょうか・・・・・
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あなたのちから
多忙な毎日のなかで、身も心もすりきれていた。
しかし、そんなことはおくびにも出せるわけもない。
今日も私は優等生として、微笑む。
だって次代の軍師が弱り果てた顔をしたら、みんなが不安がるでしょう?
「陸遜、ちょっといいか」
執務を終え、部屋に帰ろうとしたときに執務室の戸口で待ち構えていたのか、甘寧殿に捕まった。
「あ、はい」
どうも真剣な顔で手を引かれ、調子がそげる。
強引に引っ張られる手とは逆に、足取りは優しい。
ほんとうにどうしたのだろうか。
そしてつながれた手がとても冷たい。
「貴方、いったいどのくらいあそこで待ってたんですか」
「あー、そんなでもない」
そんなでもない冷たさだから聞いてみたのだが、そうこられると追求ができなくなる。
日が沈み、底冷えの寒さが顔をもたげるなか、いったいどれほどあそこにいたのだろう。いつも暖かい彼の手がなかなか温まらない。
そんなに大事な用なのだろうか?
前を進む甘寧殿の背に、問いかけをなげる。
「どこへ行くんですか?」
「ひみつ」
「え?まさか豪華な夕ご飯をごちそうしていただけるのですか・・・・!?」
たしか周瑜殿と孫策様が奥様方に内緒でびっくりパーティーを企画していた気がする。
まさか、(万年金欠の)甘寧殿が・・・・!!?
「悪い・・・・俺の部屋・・・・・」
「はは、ですよね」
明日はやりでも降るんじゃないかと思いましたよ、とおどけて笑うと、つながった手に力を込められた。
「?」
不思議がる暇もなく、甘寧殿の部屋へついた。
「おら」
まったくもって無作法に部屋にいざなわれて、いすに座らされる。
そして甘寧殿は向かいから私の肩を掴み、視線を合わせる。
・・・・・なんだろう、近い。
「お前、最近元気ないよな?」
「は?」
質問よりも断定の形で切り出された。
精一杯の笑顔で、甘寧殿をみる。でも近すぎるせいで笑顔は引きつっている。
「・・・・・・・なんでです?」
「質問に質問で返すのはかわいくねーぞ」
ぶす、と頬を膨らませるも甘寧殿は続けた。
「あー、なんとなくだ」
しいて言うなら愛のちから?と馬鹿なことを言う男の前では薄っぺらい強がりなど、すぐにみやぶられてしまうのだろう。
観念したら、肩の力が抜てしまう。
「ふふふ」
「んだよ」
「いえ、甘寧殿の愛のちからとやらを実感したまでです」
肩を震わせる私に甘寧殿はひとつ、眉根を寄せた。
「やっぱりか」
「すみません」
「お前ちょっと休め。なんなら甘寧殿と大脱走するか?」
すごく魅力的な提案に、頭の中で計算が駆け巡る。
あれやってこれやってそれやって・・・・・半日も時間が取れそうにない・・・・・。
「・・・・・お気遣い感謝します」
「脱走の意味がわかってねーな」
私の肩を掴んだ腕をはなし、甘寧殿は面白そうに床に転がった。
鈴が高く鳴る。それだけで、満たされるような気持ちになる。
この人はほんとうに不思議な人だ。
「ひとつだけ、お願い聞いていただいてもいいですか・・・?」
寝転がる甘寧殿のそばに腰をかけて覗き込む。
まるでその表情は花が咲くように明るくなった。
「まかせろ」
「すみません、ぎゅってしてください」
甘寧殿の目が点になり、そしてさきほどとは比べ物にならないくらいの笑顔になった。
まるで夏空のひまわりだ。
「お前って、やっすいなぁ」
そういって、ぬくもりに満ちた手が私を捕らえる。
やわらかく龍舞う胸に抱きこまれて、
やっと私は息ができたのだ。